allWebクリエイター塾をはじめ、SwapSkillsでは考え方、概念、背景を大切にして教育しています。ある方からはこれらの知識がなくてもサイト制作ができる。と言われましたが 教育の立場でその場だけのスキルを教えることに趣をおいていません。そのような制作方法は誰にでもでき、且つ安い下請け業になりえるからです。
同じサイト制作においても、戦略的で効果の上がる制作ができればそこに価値が生まれると考えています。しかし、これらの考え方はなかなか浸透せず、目先のスキルだけができるようになりたいと思う方が多くいることも事実です。自分が今作ったサイトは先生のコードを見ながら作れた。初めて作れたことに喜びも感じることができるでしょう。しかし、次に思ったことと違うトラブルが発生した際にそのトラブルを解消する力はないと思います。CSSの仕様を理解する勉強方法でないと頭には入らないでしょうし、いつまで経っても自力でサイトを作ることはできないのです。
このように自分の頭で理解することが大切になります。ただ、もうひとつ重要なことがあります。それは柔軟な考えを持つということです。自分の考えに固執してはなりません。 人間は成功体験を経験するとその考え方に縛られる傾向があります。 Webの業界では特にスマートフォン時代になった2年ほど前にアップルのスローガン「Think different」についてご紹介し、新しい考えが生まれる時、考え方を変えなければなりません。とご紹介させていただきました。
それと同時に、背景をしならければ、何のためのものなのか理解していなければ、目的も定めることができないでしょう。 モバイルファーストというコンセプトはモバイルから制作することを意味しています。 その考え方からいろいろな発見がでてきました。マーケティングにおいても考え方が変わって戦略もかわりました。制作においてもコンテンツをどのように見せる必要があるのか?などを考える必要がでてきました。 一見、関わりがないように思える制作現場にもコンセプト、概念は大きく関わっているのです。
少し話しが外れてしまいましたが、「コンテンツとUXとUI」について少し勘違いが起きてしまうのではないかと思いブログを書こうと思います。 実際私も迷ってしまったので私の今現状の考え方をご紹介いたします。それはコンテンツストラテジー(戦略)とユーザー体験(UX)、ユーザーインタフェース(UI)です。
少し話しがさかのぼりますが、2008年WDEのために来日した英国のアンディバド氏に、「ユーザー体験のユーザーって誰を示しているのか?」を問いてみました。 アンディは「人間。この現代の社会生活をしている人」と解説してくれました。それは国が違っていても子供や大人であってもという意味でした。 ちょうど今月行ったSwapSkillsFree(13)で行ったHCD(人間中心デザイン)の考え方と同じです。そして、ゲームニクスの提唱者サイトウアキヒロ氏の考えも同じでした。誰でもわかるユニバーサルなデザインであるべきという考え方です。
そして、スマートフォンが誕生。今まででのパソコン端末と同じ扱いでスマートフォンのコンテンツを作っては駄目でしょ?という考えになりました。先に述べたように「Think different」です。
UIも今までの考え方を変化させて作るようになりました。ユーザーの行動や利用シーンにおいてストーリーを考えます。ある種コンテンツを考えるストーリーテーリング手法があります。
またコンテンツストラテジーにおいては、セグメントをきってターゲットを決定いたします。
一つ一つ見ると理解できるのですが、全て少し矛盾しているように感じませんか?
もちろん、同じ言葉でも利用するところで意味合いが異なるのですが、実際に言葉が同じ、似ていること、尚かつ同じ類のものを論じているので勘違いをされる可能性が高いのではないかと感じています。
実際に、SwapSkills Free(13)の「UXの基本」を学ぶ勉強会に、参加者に動機のアンケートを取ると、”UIの勉強したく。”とか、”具体的なスマートフォンサイトのデザインを勉強したい。”と思ってイベント参加される方がいらっしゃいました。
間違ってはいませんが期待とは明らかに異なっていることを感じましたし、受講後のアンケートは「期待とは違うけど参加してよかった。」の感想がいくつも見られました。このように誰もが理解しているだろうと思われることも以外と理解されていないケースも多くあったりします。
今回は上記のように勘違されやすい内容について、例えでご紹介いたします。
お弁当をWebサイトとして例えてご紹介します。お弁当箱を作るための手法がストーリーテーリング。例えば、味噌汁付きのお弁当だとお弁当箱がかわりますね!箸やスプーン、フォーク、お弁当の形状などがUI(ユーザーインタフェース)です。そして、お弁当の中身がコンテンツです。量や好き嫌い、価格などでユーザーが異なります。
ユーザーによって好みがバラバラに分かれるます。ただし、どのお弁当でも購入者が異なっても開け方や食べ方が分かるように設計されていなくてはなりません。誰でも食べられるようなお弁当でなくてはならないのです。
この説明でどこまでご理解していただけたかわかりませんが、それぞれに違うものだと思うことも繋がっていることが多いので1つのお弁当で例えてみました。
みなさんもいろいろなセミナーに参加して、1つひとつの点の情報を結び付けられると良いと思います。そのためにも一旦は受け取り、解釈して一つひとつ違うことを話しているように思う点という情報を繋ぎ合わせてみてはいかがでしょうか。 いろいろな知識が点と線になって結ばれるのは、その場では理解できないものでもそのうちに気がつくことってあります。また、セミナーなどで疑問に思っていることをぶつけてみてはどうでしょうか?
繰り返しですが、点を点を結ぶためにもコンセプト、概要、背景を意識してください。そのためには、正しい情報を得ることも大切です。Web上ではたくさんの情報が飛び交っていて間違っている情報も多くあります。正しい情報源は自分の価値を高めてくれるはずです。良い、新しい情報を得て自分なりに点と点を結んでいきましょう。