実はこの内容で行おうと思ったのは、2011年8月に行った「SwapSkillsDoubbble(2) スマートフォンUX」に出演いただいたカンテツワークスの小林さんが「使いやすいアプリは、別の使いやすいアプリに置き換えが可能だけど,”好きなアプリは他のものにはとりかえない”。」と解説された言葉が印象的だった事からスタートしました。
そんな矢先、N+の社長中村祐介さんから「ゲームニクスとは何か」という書籍をお借りして、ゲームのノウハウが凄い事を知りました。弊社ではユーザビリティテストのワークショップなどを行っているので、わかりやすさの必要性は重々感じていたのですが、さらに人を魅了することができるゲームニクスのノウハウは目から鱗の情報ばかりでした。
書籍の内容は当然Webに関わる内容ばかりではなかったのですが、Webでも参考になる事はたくさん記載しています。そこで、Webでのゲームニクス理論の利用についていろいろとお聞きしたい!という気持ちになり、サイトウさんにご登壇のお願いをさせていただきました。
このブログではWebページに記載の肩書きだけでは伝わりにくい部分を記載させていただき、よりご興味を持っていただければと考えています。
サイトウさんは、このブログを読んでいる方であれば一度はやった事があるであろうテレビゲーム、「スーパーマリオ」を作った方です。(サイトウ氏はスーパーマリオはチームで制作され大役を果たし、ゲームニクスという言葉を作られたご本人です。)
著書の「ゲームニクスとは何か」からは、Webサイトに関わる事が多くありました。
以下に私が共感した言葉を挙げてみました。
- 今の新しいシステムは一見便利になったように見えてはいるものの、(中略)「新機能をその分だけ追加すればいい」というやり方で機器やシステムが発達してきている(中略)使い勝手がおざなりになった状態はそのままに、(中略)ユーザーにとって「分かり難い」「使いにくい」というストレス状況を生んでしまっているのです。
- 子供たちは、初めて手にするゲームでも、説明書を読まない!
- 人を夢中にさせるゲーム作りの要素として、「ストレス」は重要です。(中略)「ストレスと快感のバランス」がゲームを作る上で一番大切なポイントです。
- 「ユーザーを大切にする姿勢」を失ったらゲーム業界は破綻する!?
- ゲームニクスは(中略)ゲームを作るうえでの基本としての技術に関わるノウハウです。(中略)クリエイターのセンスといったものに左右されるものではなく、あくまで普遍的な事実なのです。
- 同じようなサービスなのに、ヒットするものとヒットしないものに分かれてしまうのかなぜでしょうか
- 操作性は心地よくなければならない
- Googleマップは「操作する楽しさ」をもたらした。(中略)>>ゲームニクス理論で「情報の循環速度がいい」と表現
- 子供はゲームだから夢中になるわけではありません。熱中してしまう仕掛けがあって初めて夢中になるのです。
- 脳に心地よい刺激を与える点では、ゲームも学習も同じ(中略)「リズムとテンポ」が挙げられる
- ユニバーサルデザインの7原則 とゲームニクスは近しい
- どんな人でも公平に使える事
- 使う上で自由度が高いこと
- 使い方が簡単で、すぐに分かること
- 必要な情報がすぐに分かること
- うっかりミスが危険につながらないこと
- 身体への負担(弱い力でも使えること)
- 接近や利用するための充分な大きさと空間を確保すること
- 現代はコンテンツビックバン
- 本当に必要なのは技術ではなく、心理/本能に即したシステム
- 「負け組」が「勝ち組」になるために有効な手段のひとつが、ゲームニクス理論の活用である
- ブルーオーシャン戦略(中略)のように「まったく新しい価値」はユーザーに対して激しい拒絶反応をもたらす恐れがあります。そのためには「第一印象」が最も重要です。
- 口コミの影響が強い時代、思わず誰かに伝えたくなる(中略)ために必要なのがゲームニクス理論
- マイクロソフト(Xbox)が狙っているのも、リビンルームへの進出(中略)家電業界に飛び火する可能性が高い
- 十字キー+A・Bボタンの組み合わせでほとんどのサービスや家電が操作できることを確信
Web業界ではスマートフォンの普及でいろいろなアプリがでていますが、冒頭の小林さんもお話されていたように”好きになるための仕組み”として、ゲームニクス理論が当てはまるのではないでしょうか?
そして、サイトウさんが言われるようにセンスでなく「理論」といっているように、知っているか知らないかで成功するサービスかどうか決定するのでれば、取り入れる必要はあるのではないでしょうか?
今後のWebサービス、サイト設計においてとてゲームニクスのノウハウや考えを取り入れることは重要なのです。
打ち合せのためにお会いさせていただきましたが、サイトウさん曰く、「そのノウハウは莫大な量になっている」と言うことです。(現在では立命館大学の教授としてその考えを教育されています。)今回のイベントだけでは出しつくせないと思いますが、Webについての内容でお話されるのは初めてだと思いますので、何かのヒントになればと考えています。
今後のWebサービス、サイト設計においてとてゲームニクスのノウハウや考えを取り入れることは重要なのです。
打ち合せのためにお会いさせていただきましたが、サイトウさん曰く、「そのノウハウは莫大な量になっている」と言うことです。(現在では立命館大学の教授としてその考えを教育されています。)今回のイベントだけでは出しつくせないと思いますが、Webについての内容でお話されるのは初めてだと思いますので、何かのヒントになればと考えています。
ゲームニクス理論をいれれればユーザビリティテストは不要!?
全てのノウハウを取りいれるだけではユーザーの使い勝手が分からないので、当然ユーザビリティテストも必要だとお話いただきました。
任天堂では何億の予算をかけて作られたソフトでも、ユーザビリティテストの点数をクリアしないと世の中に発売されないとも伺いいました。
想定されていない動きをされると、やはりクリエイターとしては自分の作品を否定された気分になるそうですが、合格できれば発売できるという意味では
ここにもゲーム性が隠れているのかも知れません。
サイトウさんに、スマートフォンについてのインターフェースについて伺ってみたい
現在、スマートフォンの普及率が想定以上のスピードで進化しています。ニーズも多くアプリなど数多くでていますが
私は、まだ誕生して間もない未知の媒体だと感じ、新しいインタフェースが誕生するべきだと考えていますが、
サイトウさんはどのように考えているのかをぜひ伺ってみたいと思っています。
セッション内ではそのようなお話は難しいのですが、懇親会では質疑なども気軽にできるように企画しています。