初対面で立場も環境も違う登壇者お二人は同じ着地点を見ていた
2011年8月20日にSwapSkillsDoubbble(2)が開催されました。
日本初のスマートフォンUXのセミナーという事で、日本のIA,UXを専門としている企業や今後主軸の業務にしようとされている企業のUXデザイナー、デベロッパーの参加が多かったイベントになりました。
今回のイベント内容は私にとってもとってもタイムリーな話題で凄くためになる内容でした。
少し驚いた事にアンディとコバヤシさんは初対面なのにも関わらず、また切り口が違う内容だったのにも関わらず同じコトをお話されていた事にとても感銘いたしました。
どんな事が共通だったのか私なりの解釈をした結果、3つありました。
1)ガイドラインはあるけれど、実際に作りながら何が良いのかを検証する必要がある
2)”楽しくなる=好きなる”インタフェースを作る
3)モバイルウェブは2階層まで
一言で言ってしまうと簡単ではありますし、そのメソットだけを取り入れてもきっと成功はしないのだろうという事もこのセミナーに参加して感じる事ができました。
ただ、どうしても型に填めたがってしまうのが世の常だったりします。
Andyもガイドラインを利用するのは有効的ではあるけれど、WindowsPhone,Android,iPhoneのガイドラインの共通部分が少ないため、実際には難しいと解説しました。
そして、2歳の赤ちゃんがiPadを利用する動画を見せ、タブレットの中に本物があるかのようなインタフェースはわかりやすいと解説しました。
わかりやすく、楽しくなる操作は2歳の赤ちゃんでも操作でき、これは natural interface と解説し人間の本能に備わっているもので、これらを組み込んだデザインに落とし込む事が良いと解説しました。
その言葉をそのまま鵜呑みにし、リアル店舗をそのままWebに実現するインタフェースを作っているサービスをみた事があります。店舗のリアルな映像が忠実に再現されていますが、私にとっては不便なものでした。
なぜ不便か?
誰でもそうだと思うのですが、初めて行く店舗でどこに何があるのかを知っている人はいません。
リアル店舗であれば商品の陳列や客層などで理解する事ができますが、カメラのフレームのような小さな画面で適切な商品にたどり着く事は極めて難しくリアルのようなデザインが必要なのかと感じていました。
リアル店舗の実現は健常者の私が体験できる事ではありますが、2歳の子供も理解できないしょうでしょうし、身体に不充がある人も体験できません。
このようにメソットだけをそのまま利用するのはとっても危険で、言葉の裏にある本当の意味を感じなくてはなりません。
コバヤシさんは、natural interface に近いところで、使いやすいだけのアプリでなく好きになるアプリ開発をされていると解説されました。好きになってもらうために楽しくなるインタフェースを追加したと解説されていました。
次に「2階層目まで説」ですが、Andyはスマートフォンがでてきた過渡期の現段階では2階層目まではわかりやすいと解説したように、コバヤシさんも実際に作った結果、2階層目までが良いとの結論を付けました。
ただ、続けてAndyは現状のところは2階層目でも今後の利用シーンでは2階層以上の必要もでてくるし、良い方法を見つけなくてはならないと解説しました。同様にコバヤシさんもはじめは少ない機能でローンチしたが、今後はユーザーの操作も慣れてくる事も考慮し機能を追加していくと解説していました。
Andyのセッションで概念的な内容、考え方などを紹介いただき、コバヤシさんからは実際に経験した制作行程からAndyのような結論に至ったという事を教えていただきました。
そういった事を踏まえてもひとつひとつ検証しながら制作する必要があるのだとお二人から勉強させていただきました。
その他、参考になるメソットを多くご紹介いただき、質疑も長くなるほど熱い勉強会となりました。